【認定】特定非営利活動法人SEEDS Asia

長沼地区コミュニティ部会の活動【日本/長野】

今年4月24日、長野市立長沼小学校にて第7回住民集会が開催され、今後の長沼地区の復興には地区住民自治協議会と復興対策企画委員会の協働による「コミュニティ再生」の重要性が強調されました。



2021年4月24日長沼地区住民集会の様子

長沼地区では、令和元年台風19号の被災からの復興に関わる外部機関(行政等)との調整を担当する復興対策企画委員会が住民自治協議会の下部組織として設立され、①堤防決壊箇所に建設する防災ステーションや堤防の復旧、②長沼小学校周辺エリアの改善、③長沼地区内の災害公営住宅建設、という3つのグループの活動を核に、インフラや建物の整備に関する協議・調整を担ってきました。

被災から1年半が経ち、長沼の地で自立再建を決めた住民と、まだ次の住まいの拠点を決めることが難しい状況にある住民がいる中、構造物の復旧のように住民間の結束を取り戻すことは難しい現状があります。かつての隣近所のつながりとともに、被災を経て新たに生まれたつながりも大切にしていくこと、このコミュニティの再生は、少子高齢化に加え災害という大きな打撃を受けた長沼地区を持続可能なまちとするために欠かせない視点です。

そこで、2021年度から復興対策企画委員会に「コミュニティ部会」が発足しました。メンバーは長沼地区の中にある4つの区から推薦された代表者、住民自治協議会会長、復興対策企画委員会委員長、SEEDS Asiaです。



コミュニティ部会メンバー

長沼地区を構成する4つの区(大町・穂保・津野・赤沼)は被災状況が異なるほか、それぞれ特徴ある歴史と文化を持っています。一方、復興の過程で要求・調整・生成されていく長沼地区の未来像とその実現には、それぞれの特長を生かしながらも長沼地区全体としての一体感を持つことが欠かせません。そのためにも、住民一人一人が長沼地区に対して持つ想いを踏まえ、点の活動を線でつなぎ、長沼全体(面)としての取り組みに昇華していくことが必要です。そこで、コミュニティ部会では月に一度オンラインやオンサイトで集まり、子どもからご高齢者まで、全ての住民の意見収集と見える化により、合意形成と復興の実現に向けて計画・活動しています。

このまちのどんなところが好きなのか、何が課題なのか、そしてどのようなことに取り組んでいきたいのか、といった視点で住民の方々のお声に耳を傾けるために「復興まちづくりんご」というりんご型のカードを用いて、まずは長沼小学校と連携し意見の収集をおこなっています。今後、集まった意見を元に長沼地区のまちづくり計画を見直し、より具体的な取り組みにつなげられることを目指します。



りんごカード

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2021/07/08

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