過去の事業参加者による更なる取り組み【フィリピン】
6月7日、SEEDS Asiaはラプラプ市にあるバンカル国立高等学校を訪問し、ラプラプ市の学校防災促進活動に関する話を伺ってきました。教育省ラプラプ市地区事務所防災管理コーディネーターであるMa. Elena Berameさんは、これまでのSEEDS AsiaのフィリピンにおけるJICA草の根無償技術協力事業に中心となって関わってこられました。バンカル国立高校の学校防災管理コーディネーターは、そのMa. Elenaさんから防災管理・教育トレーニングを受け、現在はラプラプ市の学校防災をリードされています。
現在、Ma. Elenaさんとバンカル国立高校の学校防災チームは、来月7月のフィリピンのDisaster Resilience Monthに合わせてラプラプ市で行う「防災オリンピック」の開催準備をされています。防災オリンピックとは、バケツリレー、防災にまつわるクイズやボードゲーム等の防災に関連するアクティビティで競い合いながら、災害から身を守るための方法について楽しく学ぶという、ラプラプ市内の小学生から高校生までの児童生徒を対象としたイベントとのことです。なんと、この防災オリンピックの競技は、兵庫県の学校の取り組みや、過去のSEEDS Asiaの防災教育事業で取り入れたアクティビティがもととなっているのです!このようにラプラプ市では、過去の事業に関わった方々によって、防災教育が学校を超え、市・まちレベルの活動にまで発展しています。
また、バンカル国立高校はラプラプ市地区で最も大きな学校防災管理のオフィスを構えているため、台風オデット緊急支援「中部ビサヤ地方セブ州における教育継続支援事業」(ジャパン・プラットフォーム支援)でラプラプ市内の学校に届けた発電機やクリーンアップキットなどを保管しており、今後、市内でそれらを必要とする学校がある場合に貸し出しを行う体制まで整えています。このように、緊急支援でお届けした物も、引き続き学校防災に役立てていただけています。