丹波市豪雨からの復興支援
■丹波市豪雨について
2014年(平成26年)8月、丹波市豪雨と呼ばれる大雨と、雨に付随する洪水・土砂災害が兵庫県丹波市市島町を中心に発生しました。
大量の土砂が山から流れ、そして前山(さきやま)川が溢れ、谷にある家や農地などを破壊しました。一方、お盆近くで実家に帰省していた若者や、地元の消防団が早めの避難を促したこと、そして市役所の防災部署が細かいメッシュで警戒情報を流し、垂直避難のアドバイスなどをしたことなどが功を奏し、多くの人命が守られました。
人同士のつながりが多くの命を守ったことに加え、数十年前に植樹が進められた山を放置したことで土地が弱くなり、大雨で崩れてしまったことなど、次の世代に語り継ぎたい教訓が多く残る災害となりました。
■丹波市復興まちづくり協働事業(2016~2017年度)
SEEDS Asiaはフィリピン・セブで開始した防災教育事業の訪日研修にて、初めて丹波市を訪問しました。当時、災害から1年が経とうとしており、「丹波市復興プラン」が完成してから2か月が経過した頃でした。当時設立された丹波市の復興推進部は、企業などとの協働を通じて市の復興を目指したい考えだったことから、防災教育の経験を持つSEEDS Asiaは「丹波市復興まちづくり協働事業」を申請し、市の教育委員会と事業を展開することとなりました。
この事業では、教育委員会及び市内の選択された学校と定期的に会議を開催し、
・地域との連携による防災教育の先行モデルづくり
・丹波市の地域特性を踏まえた防災教育のモデルプランづくり
・被災地の経験を全市的に展開できる防災教育教材づくり
・防災教育にかかわる人材を育成
・推進体制の構築
を目指しました。
学校主催の防災オリエンテーリング
■丹波市創生シティプロモーション全国公募パートナーシップ事業(2017~2019年度)
■ひょうごボランタリー基金地域づくり活動NPO事業「中山間地域の地域資源を活かした防災担い手育成パイロット事業」(2019年度)、「地域資源を活かした防災及び持続可能な社会の担い手育成ツールづくり」」(2020年度)
丹波市は少子高齢化が大きな懸念で、災害を契機にさらに人口減が進む恐れがありました。そこで、移住人口だけでなく関係人口の増加を目指す試みとして市が「シティプロモーション」を開始しました。その中で、災害経験をポジティブなものとするための「復興スタディツアー」枠が市から提示され、SEEDS Asiaがこの事業化を目指すパートナーとなりました。
スタディツアーでは丹波市の方々が復興・防災をテーマに体験学習を提供できるようになることで、関係人口の増加を図ります。そこで、ツアーのプログラム化や受入体制の強化、コンテンツ開発などを進め、ひょうごボランタリー基金の助成金を組み合わせ、大学生の視察受入や、小さなお子様がいる家庭の農業体験を実施しました。
この活動はnoteにて告知・報告をしています。