第6回・第7回復興リレー講座【長野】
休眠預金等活用を実践するJANPIAと、その資金分配団体であるジャパン・プラットフォームと実施している長野市における東日本台風からの復興まちづくり事業では、復興に向けた道筋を描くため、各分野の専門家をお迎えしたオンラインリレー講座を実施しています。
1月15日と22日は、気仙沼市議会議員でおられる菊田篤先生をお迎えし、気仙沼市階上(はしかみ)地区が東日本大震災後に策定した「階上地区まちづくり計画」について詳細にご講義いただきました。菊田先生は当時JA職員で、計画の策定と実施の主体である階上地区まちづくり協議会の初代会長を務められました。
階上地区は、気仙沼市の中でも沿岸部に位置し、大きな被害を受けた地区です。住宅被害を受けた方々は市内外の仮設住宅で過ごさざるを得ず、そこから災害公営住宅への移動が始まった2013年頃から「これから階上地区をどうするのか?」と考える気運が高まり、まちづくり計画の策定、そして市長への提言に向けた動きが出たとのことでした。
地区の未来を描き「まちづくり大綱」に落とし込み、未来までの道筋を計画として策定することは、地域の一人ひとりの声を拾い上げ、地区としてまとまり、行政とともに歩むために大変重要な作業です。「地区がこうして進めるので、行政にはここを助けて欲しい」と行政に投げかけたその姿勢は、地区主体が7割、行政への依頼が3割だったと菊田先生はおっしゃいました。
復興を進める上で、行政との距離感に戸惑う被災地の住民の声が聞かれます。災害によってその様相は異なりますが、菊田先生が大変ご丁寧に資料をご作成の上、ご共有頂いた知見は、色々な立場の方に役立てて頂けるものだと考えます。YouTubeにて公開していますので、是非ご覧下さい。
「気仙沼市階上地区に学ぶ復興まちづくり―未来予想図をカタチにするために―(第1弾)」
「気仙沼市階上地区に学ぶ復興まちづくり―未来予想図をカタチにするために―(第2弾)」