【認定】特定非営利活動法人SEEDS Asia

アジアの災害記録と記憶:熊本地震

 熊本地震から4年が経ちました。28時間後には震度7の本震が発生し、道路や電気の基礎インフラの損壊が見られた他、約4万棟の家屋が全壊・半壊となりました。繰り返す余震の中、避難所でも安心できない日々が続き、避難生活における負傷の悪化や身体的負担による災害関連死(84名)が、地震の直接的な死者数(50名)を上回る異例の事態となりました(総務省消防庁データ2016年10月28日時点)。

 SEEDS Asiaは災害後の初動調査を経て、外部支援がほとんど入っていなかった宇城市において被災者支援を行いました。宇城市社会福祉協議会と連携し、より多様な被災者ニーズに対応できるよう、仮設住宅への戸別訪問やコミュニティづくりなど、地域で支えある環境づくりを促進するコミュニティ支援を展開しました。

 昨今の新型コロナウイルスの感染拡大の中で外出自粛が叫ばれる中、豪雨や地震が発生したら、と想像するのは恐ろしいことです。避難所における感染を防ぐために、感染しない/させないための衛生用品の備え、密閉・密接・密集の3密を避ける空間確保を可能にする避難計画(自宅避難や知人宅を含めた分散避難の検討)等、何かの時には頼り合える関係づくりを大切にしたいものです。

 助かるはずの命がちゃんと守られるために。SEEDS Asiaは命とまち、そして未来への希望が奪われることがない社会を目指し、日本を含めたアジアでまちづくり・人づくりにこれからも取組んで参ります。

 最後に改めて、熊本地震で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り致しますと共に、今日の日を思い出す全ての方々に安寧が共にありますように。

写真:①宇城市の避難所の様子 
②仮設住宅の戸別訪問 
③兵庫県丹波市の豪雨災害(2014年)からの復興イベントで集められた熊本地震で被災された方々へのメッセージ

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2020/04/30

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