2014年11月モデル校への視察とモニタリング【ベトナム】
11月、SEEDS Asiaベトナム事務所は、クアンナム省教育訓練局(DOET)、各郡の教育訓練局(BOET)と一緒に6つのモデル校の視察とモニタリングを事業の一環として行っております。目的は、防災教育の進捗状況を確認し、防災教育の授業における知識と指導方法を向上させるべく学校や教員をサポートすることにあります。
授業を視察する前に、バンタントウン小学校の校長とDiep先生にお話しを伺ったところ、校長は、「ご父兄はとても熱心にこのプログラムに関心を寄せている。学校参観のご案内をすると、ご父兄の皆様は、子どもたちがこのプログラムで何を学んでいるのか知りたいとおっしゃり、参加してくださっています。私たちの学校は幸いなことに、生徒中心型の新しい教育モデルを導入しております。」
Diep校長とプログラムについて意見交換(写真 シース・アジア)
授業では、先生が生徒たちにブレーンストーミングやグループワークなどを用いて意見や考えを共有させ積極的に防災教育に参加させています。また、先生はいつも授業を地域に関連づけ、生徒が体験した災害について説明させています。
バンタントウン小学校「ビデオ学習と講義による『洪水―防災と減災』」の授業(写真シーズ・アジア)
ハザードマップづくりに没頭する先生と生徒たち バンタントウン小学校にて(写真シーズ・アジア)
緊急避難袋の授業 スーパーマーケットで購入するアイテムの合計を計算している生徒たち バンタントウン小学校にて (写真 シーズ・アジア)
生徒たちがより学習しやく、理解しやすくするために教材に工夫をこらしている学校と教員の皆様の努力に感服。事例は以下の通り。
バンタントウン小学校 Dung教諭によるモデル (写真 シーズ・アジア)
「子どもたちが防災教育をより学習し、理解しやすくするために自分でこのモデルをつくりました」バンタントウン小学校 Dung教諭
ディエンバン郡教育訓練局ホアン氏と防災教育授業後の意見交換(写真 シーズ・アジア)
「ここでは、全教員がTOTに参加しました。指導方法や教室の環境整備は防災教育のみならず通常のカリキュラムにおいても非常に大切です。最初は不安でしたが、今日は、生徒がワクワクしており、先生方も熱心に取り組んでいました。」ディエンバン郡教育訓練局ホアン氏
実践授業は、屋外での学習なので、生徒たちにとっていつもたのしみな時間です。
土嚢のひもの結び方、運搬、積み上げを楽しんでいる生徒たち
タムキー市グエン・フエン中学校にて (写真 シーズ・アジア)
「この授業は楽しいし、応急処置の授業は役に立ちます。包帯の巻き方も上手になりました。両親に習ったことを見せたいです。」7年2組の生徒
タムキー市グエン・フエン中学校 7年2組の生徒 (写真 シーズ・アジア)
防災教育の授業の後、BOETと教員による意見交換と経験の共有(写真 シーズ・アジア)
Chau Ngoc Huong教諭 (写真 シーズ・アジア)
「ベトナムのことわざで、『百聞は一見にしかず、百見は一触にしかず。』にあるように、すべとの生徒たちに訓練を受けさせたいと考えております。」Chau Ngoc Huong教諭
「父兄として授業を参観したのは初めてです。このプログラムは新しく、先生と生徒の意思疎通がスムーズなのがわかります。教師中心型指導の自分の小学校の頃を思い出します。ここでは、生徒がグループで作業し、自分たちで創造し、考えるよう先生がインスタラクターのように指導している。」(デイエンバン郡、5年生のご父兄、Haさん)
5年生のご父兄、Haさん(写真 シーズ・アジア)
ファンディンフン中学校の防災教育の授業を参観されたご父兄とシーズ・アジアとの談話(写真 シーズ・アジア)
「このプログラムは、生徒自身にとってだけではなく、家族にとっても有益である。両親は、ほとんど仕事で家にいないため、災害のシーズンには、生徒たちは自分たちの力でできることで両親を助けることができる。このプログラムは、意義深い。」ファンディンフン中学校のご父兄
11月末までクアンナム省および6郡の教育訓練局とシーズ・アジアによるモデル校への視察とモニタリングはさらに続く・・・素晴らしい話にますます出会えます。お見逃しなく