講師派遣:灘中学・高等学校「地域の活動から社会を知り、中学生として発信する」
10月10日、灘中学・高等学校の公民・道徳授業(中学3年生対象)の一環として開催された「地域の活動から社会を知り、中学生として発信する」という授業に外部講師として参加しました。
中学3年生の生徒さんたちが神戸市内のNPO法人(12団体)の方々と出会い、現代社会の課題について学びこれから何ができるのか探究する機会です。
SEEDS Asiaは、神戸を拠点としながら国内外で活動する防災NPOとしてお招きいただきました。「防災」といっても災害リスクの軽減には対処能力の向上と共に、地域の脆(ぜい)弱性(災害被害を大きくする社会課題)に向き合うことが求められることから、活動国や地域によってアプローチや活動はそれぞれ異なるものの、4つに分類して紹介しました。また、この仕事を選択した個人的な背景や活動の必要性を示す資料なども合わせてお話をしています。
気候変動の影響はますます大きく、気象系災害の激甚化に始まり農作物の減少、居住地の移動や紛争など、広範囲に及び始めています。身の回りの小さな選択はもちろん自分が暮らす地域の自治の在り方を含め、今日の話が地球課題と地域課題をつなげて考えるヒントになればと願っています。複雑な内容ながらも、熱心に耳を傾ける生徒さんの探究心、そして課題発見力に驚きつつ、彼らが未来をつくる力にあふれていることを感じました。
気候変動について伝えることは大人が持つ将来世代への配慮義務の一つであると考えています。
気候変動の影響をより受けるであろう将来世代が、この授業を通じて自らの視点で、地球と地域で発生している課題に目を向け、探究し、解決・改善策を見つけていくきっかけになれば嬉しく思います。
私たちにとっても、貴重な学びとつながる機会をくださった灘中学の池田先生、話を聴いてくださった中学生のみなさんに改めて感謝を申し上げます。