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奈良女子高等学校への講師派遣【日本・奈良】

2023年11月17日、奈良女子高等学校の新宮先生にお招きいただき、高校一年生(約90名)を対象とした講義の機会をいただきました🦌

 
奈良女子高等学校では、探究学習の一環として地域の学びを深めています。今年度の前期には、奈良で大切にされている「鹿とSDGs」について観光客へのインタビューや、まちあるきを通じたならまちの魅力の再発見、東大寺の方々からの講義の機会を得るなど、奈良が持続可能なまちであるために、どのような取り組みが行われ、またどのような課題があるのかを見てきました。
 
そこで、今年度の後半には、まちの持続可能性を阻む災害について学びを進めています。奈良の生徒さんにとっては、災害はあまり自分事ではないとのこと。一方、実際は発生確率の高い活断層が奈良市内にあり、平城京から続く長い歴史の記録には地震被害も残っています。
 
そこで、講義では「ほんまに『奈良は大丈夫』なん?」というタイトルの下、奈良地方気象台が公表している奈良県の過去の災害や、今後比較的高い確率で発生が見込まれる奈良盆地東縁断層帯(マグニチュード予測 7.4程度)や南海トラフによる被害予測について紹介しました。加えて、先生からは「危ないと分かっていてもなぜ備えることができないのか」という問いが与えられており、災害リスクへの対応や備えを阻む「ダチョウのパラドクス」として知られる6つのバイアスについてお話をした他、一見「防災」のために、と開発される様々なテクノロジーの中には、反作用として人間を油断させてしまうものもあり、防災を考える時には多様な視点で物事を見て欲しい、というメッセージも伝えました。これから3学期まで一緒に災害・防災・まちの学びを深め、活動のお手伝いをしていく予定です。
 
尚、今回の講義は、理事の及川先生(奈良教育大学准教授)からの紹介と共に、アクサ・ユネスコ減災教育研修プログラムでの出会いにより実現しました。同プログラムに参加されていた奈良教育大学の学生さんも3限目を担当され、気仙沼市での学びを高校生に共有されましたので、写真(右下)で紹介いたします。

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2023/11/20

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