甲南大学国際交流センター主催 グローバル★ツナガルCaféへの参加【本部】
4月28日、甲南大学国際交流センターが主催するグローバル★ツナガルCaféに事務局長の大津山光子がゲストスピーカーとして参加し、「災害に負けないひとづくり・まちづくり ―SDGs達成のためにワタシは何ができる?―」をタイトルとして、お話しました。地球規模の課題に関心を寄せる学生さんが30名ほど参加してくれました(オンラインと対面)。
甲南大学国際交流センターから事前に共有頂いていた申し込み者へのアンケート結果から、
①どうしてその仕事をしているのか?
②途上国での活動とはどのようなものか?
③どのような人物像が求められ、今何をすべきか?
という点が聞きたいことベスト3として挙がっていたため、この3つの項目を中心に答える形でお話しました。
まず、職業選択の経緯については、幼少期の喪失体験と出会ってきた本や人や出来事と、そこから生まれた「こんな風に生きていきたい」という人生の軸の話をしました。ライフステージの中で、希望通りにいかないこともあるだろうし、一見チグハグに見えるような選択も、種田山頭火(俳人)の「むかでのあしをごらんなさい」の句のとおり、目指す軸さえあれば全てが繋がって、ちゃんと行くべき道を歩んでいるものだ、という話を体験を交えて紹介しました。
二つ目の活動内容については、まず頻発化・激甚化する気象系災害の中で誰もが災害に向き合う時代となっていること、そして被害がアジアに集中している現状を共有しました。そしてSEEDS Asiaは、被災された方々に基本的なニーズを満たす物資やサービスを提供する緊急支援に留まらず、災害被害を生み出す社会課題の解決に向けた長期的なまちづくり・人づくりを通じて支援することをミッションとし、災害に負けない持続可能な社会の実現を目指していることを、活動事例を通じて紹介しました。
最後に、どのような人物がNGOに求められているかという問いに対し、NGOの業務は多岐に亘るけれども、このVUCA(予測不可能)な時代の中で、共通していることは「協力を得て成し遂げるチカラ」であると伝えました。語学や資格などの技能ももちろん大切であることは間違いないけれども、NGOが対象とする地球規模の大きな社会課題解決には沢山の「ヒト・モノ・カネ」の投資が必要です。一人では太刀打ちできない社会課題に対し、この「協力を得て成し遂げるチカラ」なしに、事業の計画や実施、目的の達成は不可能です。このチカラの獲得に向けて、大学時代には、是非自分ではない何かのために、誰かと協力し、社会課題に向き合っていく活動をすることが、求められている人物像に近づく有効な手段だろうとお伝えしました。
講演の後には、会場の学生さんからの活発な質疑への応答の他、こちらからも会場の学生の方々に質問し、コロナ禍で感じた個人的課題から見えてくる社会課題は何か、そしてその解決にどのようなことができるのか等、意見交換をおこない、大変充実した時間を過ごすことができました。この場をお借りして、甲南大学国際交流センターの関係者の皆様に心より御礼申し上げます。